両立を実現する【フレックスタイム制度】
育児や介護などの問題で大切なこと
ここ数年ワークライフバランスという言葉に注目が集まっていますが、それは同時に育児や介護などが大きな社会問題になってきてしまったということでもあります。女性が出産を機に仕事を辞めなければならなくなってしまったという話は現在でも数多くありますし、近年は高齢化や介護難民などの社会背景もあって親の介護のために仕事を退職せざるを得ない方も増えてきました。これは大きな社会問題と言えるでしょう。
働きながら育児や介護を行う人のために保育園や介護施設などがあるにもかかわらずこのような問題が起き続けている理由は、保育園や介護施設などの受け入れ時間帯が出勤時間や退勤時間と合わないからです。逆に言えば出勤時間をフレキシブルなものにできれば、離職することなく仕事を続けることが可能です。
フレックスタイム制度とは
上記のような問題解決の柱となるかもしれない制度が、フレックスタイム制度です。通常企業などに勤めて働く場合、始業時間と終業時間が決まっており、その間は拘束されることとなります。しかしフレックスタイム制度では月間の総労働時間は決まっていますが、何日に何時から何時まで働くかというようなことは個人の裁量に任せられることとなります。そのため例えば育児中であれば子供を保育園に預けてから出勤するというようなことも可能であり、ワークライフバランスを実現しやすいのです。
なおフレックスタイム制度の中でも1日の出勤時間の中で必ず勤務する時間帯を定めている場合があり、それはコアタイムと呼ばれます。
注目が集まる理由
現在は残念ながらフレックスタイム制度の導入はそれほど進んでいません。またフレックスタイム制度を導入しているのにも関わらず、毎朝の朝礼や毎夕の終礼などがあってフレックスタイム制度の恩恵に預かれないというような場合もあります。
確かに企業側の視点に立てばそこで働く人の時間帯はバラバラになるよりもある程度揃えておいた方が管理コストやコミュニケーションロスが少ないというメリットがあるでしょう。しかし、それでもフレックスタイム制度に注目が集まる理由は、先進諸国に比較して大きく遅れている女性の社会進出を活性化することが今の日本社会の至上命題とも言えるからです。
フレックスタイム制度で変わる働き方
フレックスタイム制度がもっと一般化し、その導入が進んでいけば仕事の仕方も大きく変わるでしょう。例えば直接会わなければならない会議などは減らしていかざるを得ませんし、時間が短くなるよう効率化されるはずです。これは見方を変えると生産性が上がるということです。もちろんこうした変化は一朝一夕には起こらないでしょうが、日本社会が目指していくべき方向性です。
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